
CMS(Content Management System=コンテンツ・マネジメント・システム)とは、HTMLやプログラミングの知識がなくても、ウェブサイトの更新や管理ができる仕組みのことです。ウェブサイトは、日々の情報発信が大切です。CMSは普段使用しているブラウザーを介して操作ができるのも、扱いやすい点です。
CMSは専門的な知識を必要とせず、安定した情報発信を支える土台として、現在では欠かせないツールの1つとなっています。
CMSを導入すると、日常的な更新作業を組織内で行えるようになります。文章や画像を管理画面から入力するだけで公開できるため、制作会社に依頼する回数が減ります。当然ながら、その部分の外注費もかかりません。また、部署ごとに更新を分担できるため、広報担当者の負担軽減にもつながります。その結果、情報を早く届けることができます。
ページのデザインや構成も、ある程度CMS側で制限することで、
といったバラバラなルールを統一できます。ルールの統一は、サイト全体の見やすさの統一に繋がります。
一方で、CMS導入には入念な準備が必要です。最初の設計や設定に、時間と費用がある程度かかります。数か月、数年単位での外注費と初期導入費を天秤にかけて検討する必要がでてくるでしょう。
また、操作方法を覚える必要もあります。関係者の温度差も考慮しつつ、CMSを導入した後のレクチャーがとても大事です。
見栄えのルールはCMSで統一できるものの、更新のルールが決まっていないと「誰が・どこを・いつ更新するのか」が曖昧になります。曖昧さが増えると情報が整理されなかったり、他の人が登録するはずという思い込みで、情報更新が停滞することもあるかもしれません。
CMS自体は便利な仕組みですが、使い方次第で効果が大きく変わる点には注意が必要です。
たとえば規程や公表資料など、内容確認や承認が必要な情報も多いため、CMSの承認フローは役に立ちます。また写真やニュースをこまめに更新できるCMSは、ユーザーへの印象向上につながり、魅力を伝える効果を発揮します。うまく扱うことが出来れば、強力な情報発信ツールとなるでしょう。
CMS導入でよくあるのが、「システムだけ入れて運用を考えていなかった」というケースです。更新担当者が決まっていなかったり、操作方法が共有されていなかったりすると、結局更新されないサイトになってしまいます。
また「多機能なCMSを選んだが、実際には使いこなせなかった」という例も少なくありません。自学の体制やスキルに合わないCMSは、かえって負担になります。無理なく続けられる程度のルール、難易度を設定することが何より大切です。浸透に失敗した結果、CMSを導入したものの、CMSの更新自体を外注先に丸投げするといったことも発生します。
まずはWordPressです。操作が比較的わかりやすく、小規模~中規模のサイトで中心に多く使われています。工夫をすれば大規模サイトに耐えられ、実際に大手メディアでも利用されています。WordPressは世界で最も使われているCMSと言われています。ブログから企業サイト、ECまで幅広く対応されています。デザインを変更できるテーマと呼ばれる機能や、CMSに特定の機能を追加できるプラグインが豊富です。
もう1つはMovable Typeです。日本製で、承認フローやセキュリティ面を重視する企業や大学などの教育機関に向いています。セキュリティや商用サポートが強いことも特徴です。HTMLファイルを出力できることも魅力の1つです。
CMSを選ぶ際は、「自分たちで無理なく使い続けられるか」を意識することが大切です。
更新担当者の人数やITスキルに合っているか、承認フローや権限設定が必要か、サポート体制は十分か、といった点を考慮して選定しましょう。
将来のリニューアルや拡張に対応できるかも合わせて考えれば安心ですが、ウェブの世界は数年で流行りが変化しますので、数年前の最適解が、現在では変わっているということが少なくありません。あまり先を考えすぎても意思決定の妨げになる場合があり、バランス感が問われます。
CMSはウェブサイトを支える大切な仕組みです。自分たちの組織の特性を踏まえ、組織に合ったCMSを選び、運用ルールを少しずつ整えていくことが成功のポイントです。
CMSを上手に活用することで、情報発信はよりわかりやすく、伝わりやすいものになります。難しそうだとつい身構えてしまいますが、習うより慣れよの気持ちで接することも成功への鍵と言えるでしょう。