「○○はこちら」あるいは単純に「こちら」として、リンクを「こちら」に設置しているウェブサイトを、よく見かけます。
しかしこれは、次の点で改善の余地があるのをご存知でしょうか。
「こちら」の3文字しかクリックができないと、文脈をよく理解していない場合に気づかれない可能性があります。最低限、リンクの箇所には下線を引いたり、色を変えるなどの処置が必要です。
「こちら」の文字のみにリンクを設定しても、クリック範囲が広いとは言えません。クリックしやすい、「次のページに遷移しやすいクリック領域」を設定して、ユーザー体験の満足度を高めましょう。
例えば以下の文章があります。
受験生を対象とした特設サイトを公開しました。特設サイトへはこちらから
この場合、
・「こちら」だけがクリックできる対象
・「特設サイトへはこちらから」がクリックできる対象
の2つでは、後者のほうがクリックしやすい(スマホならタッチしやすい)のではないでしょうか。なぜなら、後者はクリックできる面積が前者より広いからです。
上記を改善したのが以下です。
受験生を対象とした特設サイトを公開しました。特設サイトへはこちらから
クリックはマウスの操作(あるいは指でのタッチ操作)が必要になりますので、クリックしやすい面積が広いことに越したことはありません。
クリックしやすければ、相対的な遷移率も高まります。
ぜひリンクの面積を増やして、ユーザーの遷移しやすさ(使いやすさ)を向上しましょう。
さらにクリックしやすいリンクを設置する手段として、リンクを本文から分けてしまう方法もあります。
文章内にリンクを貼る(いわゆるハイパーリンク)が適切なケースもありますが、多くの場合、文章と別にリンクを設置すると、見た目としてわかりやすくなります。文章を読むのを中断しないことにもなり、内容の理解を妨げません。
例えば上記では、
受験生を対象とした特設サイトを公開しました。特設サイトへはこちらから。
> 受験生特設サイト「START NOW!」
というように、遷移先のページタイトルをリンクの文言として、リンクエリアを文章の外に出すと、画面遷移をわかりやすく伝えることができます。
クリックしやすいリンクにするには、
・リンクと一目で分かる見た目であること
・クリックできる範囲が広いこと
・リンクを文章と切り離すこと
を意識すると良いでしょう。Word等でweb用の原稿を用意する際に、ぜひ上記のポイントを役立ててください。
せっかく力を入れたコンテンツを作っても、そこへの遷移が貧弱ですと、そのコンテンツに出会えるユーザーが減ってしまいます。ユーザーにストレスのかからない、分かりやすい画面遷移を用意して、サイトの回遊率をアップしましょう。